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maiking of standard

あえて選び守り続ける

一日に30枚しか編むことの出来ない旧式の小寸編み機。まずは、それを動かす職人の確保から始まりました。一枚、一枚職人の手によって 大切に裁断し、今はもう 希有になってしまった4本針のミシンで縫い上げ、長時間の水洗いにより、長年着込んだような中古感をだす・・・。 とても、効率的とはいえないこの工程を、私達はあえて選び、守り続けていきます。

 

英語で「LOOPWHEEL=ループウイール」と呼ばれる小寸編み機の写真です。小寸編み機で作られた生地は、胴周り部分にハギ目のない状態、通称=丸胴になりま す。シンカー編み機に代表される、現在の編み機は毎分240回転、1時間におよそ10メートル程の生地を編めるのに対し、こちらの編み機は毎分 24回 転。つまり、一時間におよそ1メートル程の速度でゆっくりと編まれているのです。その、あまりの生産効率の低さに、日本ではおろか今ではアメリカ本国で も、もう、ほとんど姿を消してしまったと言われています。通常、生地を裁断する際は、生地を何枚も重ねて、裁断機で一気に裁断しますが、丸胴の場合は筒 状になっており、重ねて裁断することが出来ない為、職人が小寸裁断機にて、一枚一枚丁寧に裁断しています。

小寸編み機のメリット

なぜ、私達が生産効率の悪いループウイ-ルをあえて選んだのか。その理由として、 通常の編み機の10分の1でゆっくり編まれる事によ り、糸に余分なテンションが加わらず、柔らかく強い生地に編み上がります。そして、小寸編み機最大の特徴、編み機自体が棒にぶら下がって =吊り下がっている事により糸が自重で下に下がっていきます。そうなる事により、やはり無理な力が加わらず空気を含んだコシのある理想的 なファブリックが出来上がるのです。 もう一つの理由が丸胴にあります。筒状に編む事により、脇にはぎ目のない服が出来上がります。洋服の縫い目が当たることは直接着心地に も影響してきます。それを解消出来る利点もあるわけです。 モノが必要だった時代、高度成長期において効率面で淘汰されてしまったループウイール。 モノが溢れている今、往事の先人達が持つ叡智にもう一度気付かせてくれた、私達にとって大切な機械です。